ダイエット中に知っておきたい「お酒とカロリー」
お酒を飲むと「太る」と言われる最大の理由は、アルコールが高カロリーであるためです。
アルコールのカロリーは「純アルコール1gあたり7kcal」と高めで、他の栄養素と比べると次のようになります。
- たんぱく質:4kcal/g
- 脂質:9kcal/g
- 炭水化物(糖質+食物繊維):4kcal/g
- アルコール(純アルコール):7kcal/g
また、一緒に食べるおつまみの影響も大きく、唐揚げやチーズなどの定番おつまみを付けると、あっという間に高カロリーになります。
ただし、お酒の種類によってカロリーや糖質量は大きく異なります。
例えば、ビールや日本酒は糖質が多く太りやすい傾向がある一方、焼酎やウイスキーのような蒸留酒は糖質ゼロでダイエット向きとされています。
つまり「どのお酒を選ぶか」でダイエット中の飲み方は大きく変わるのです。
▼カロリーの定義と計算方法はこちら▼
ビール・ワイン・日本酒・ウイスキーのカロリー比較
ビール

ビールは100mlあたり約40〜45kcal、350ml缶1本でおよそ140kcalです。
麦芽の糖分を発酵させて造りますが、発酵しきらずに残った「残糖」が多く含まれるため、糖質量が高めになります。 そのため血糖値が上がりやすく、太りやすいお酒の代表格。
ただし、糖質ゼロ・カロリーオフのビールは発酵や製法の工夫により残糖を抑えており、100mlあたり25〜30kcal程度まで下げられています。
ワイン

赤ワインは100mlあたり約70kcal、白ワインは約73kcal。1杯(120ml)でおよそ85kcal前後です。
ぶどう由来の糖分を発酵させて造りますが、発酵度合いによって糖質量が変わります。
辛口ワインは発酵が進んで糖が分解されているため糖質が少なく、甘口ワインは糖が多く残るため高カロリーになります。赤ワインはポリフェノールを豊富に含み、健康面でプラスの側面もあります。
日本酒

日本酒は100mlあたり約103〜110kcal、1合(180ml)で約185〜200kcal。糖質量も多いのが特徴です。
米を糖化させて発酵するため、デンプン由来の糖がしっかり残りやすく、エネルギー量が高めになります。
アルコール度数も比較的高く、飲みごたえがある反面、飲みすぎると脂肪として蓄積されやすいので注意が必要です。
焼酎

焼酎は蒸留酒で、100mlあたり約146kcalと数値上は高めですが、糖質はほぼゼロです。
原料(芋・麦など)を発酵させた後に蒸留するため、糖分が取り除かれてアルコール成分だけが濃縮されます。そのためカロリーは高く見えますが、実際に飲む量はロックや水割りで90〜110ml程度と少なめ。
糖質を気にするダイエット中の人に選ばれやすいお酒です。
ウイスキー

ウイスキーは蒸留酒の中でも高カロリーで、100mlあたり約237kcal。ただし通常の1杯(30ml)なら約70kcal程度に収まります。
糖質はゼロで、麦芽を発酵させた後に蒸留する過程で糖分が完全に除去されるため、糖質制限には最適なお酒。
炭酸で割るハイボールにすれば1杯(350ml)で約150kcal程度と飲みごたえの割に軽く、人気の理由も納得です。
カクテル

カクテルのカロリーは材料次第で大きく変わります。
ベースとなる蒸留酒は糖質ゼロですが、オレンジジュースやリキュールなど糖分を含む割材を加えることでカロリーと糖質が一気に増えます。
例えば、ジントニックは約130kcal、モスコミュールは約120kcal、カシスオレンジは約150kcal前後。
糖質を抑えたいなら、炭酸やソーダで割るドライ系カクテル(ジンリッキー、モヒートなど)がおすすめです。
お酒のカロリー&糖質比較ランキング|ダイエット向きのお酒は?
主要なお酒を「1杯あたりのカロリー」で比較すると、以下のようになります。
順位 | 酒類 | 1杯の量 | 度数 | 糖質 | カロリー |
---|---|---|---|---|---|
1位 | ウイスキー | 30ml | 40% | 0.0g | 66kcal |
2位 | ワイン | 100ml | 12% | 2.0g | 70kcal |
3位 | 焼酎 | 60ml | 25% | 0.0g | 84kcal |
4位 | ビール | 350ml | 5% | 10.5g | 140kcal |
5位 | 日本酒 | 180ml | 15% | 6.3g | 180kcal |
一覧で見ると、同じアルコールでも「1杯あたりのカロリー」には大きな差があることが分かります。
特にウイスキーや焼酎などの蒸留酒は糖質ゼロかつ少量でも満足感を得やすいため、ダイエット中には有利なお酒です。 一方、ビールや日本酒は飲む量が多く糖質も残りやすいため、太りやすいお酒に分類されます。
つまり「どのお酒を選ぶか」に加えて、「どのくらいの量を飲むか」「どんな割材やおつまみと合わせるか」が体重管理のカギになります。
カロリーの低いお酒を選びつつ、飲み方を工夫することで、ダイエット中でも無理なくお酒を楽しめます。