はじめに
ウイスキーに興味はあるけれど、どれを選べばいいのかわからない。
そんな初心者の方に向けて、この記事ではおすすめのウイスキー5本を厳選して紹介します。
さらに、初心者でも美味しく楽しめる飲み方や、飲みきれずに余ったウイスキーの活用法まで、実体験を交えてわかりやすく解説します。
ウイスキーの世界を気軽に楽しむ第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
初心者におすすめのウイスキー5選
知多(ジャパニーズ)
シングルグレーンのやさしさを体感できる
初心者にぴったりの1本

【タイプ】
ジャパニーズウイスキー(シングルグレーン)
【価格帯】
3,000〜4,000円程度
【おすすめの飲み方】
ストレート、トワイスアップ、ハイボール
「知多」はサントリーが製造するジャパニーズウイスキーで、シングルグレーンウイスキーとして知られています。
ウイスキーは通常、モルト(大麦)単体で作る「モルトウイスキー」や、モルトとグレーン(トウモロコシ・小麦など)を混ぜて作る「ブレンデッドウイスキー」が主流ですが、知多はグレーン単体を原料とした珍しいウイスキーです。そのため、クセが少なく、軽やかで柔らかな味わいが特徴となっています。
ウイスキー初心者でも「これなら飲める!」と感じやすい飲みやすさがあります。バニラや蜂蜜のような香りも感じられ、ウイスキーの香りの楽しさも体験できます。
また、ハイボールにしても非常に相性が良く、食事と一緒に楽しむスタイルにも向いています。シングルグレーンウイスキーは珍しいジャンルなので、初心者でも「ウイスキーの違いがわかる」という発見がしやすいのも魅力です。
ニッカ フロンティア(ジャパニーズ)
スモーキーな香りを体験できる
国産の隠れた良銘柄

【タイプ】
ジャパニーズウイスキー(ブレンデッド)
【価格帯】
2,000〜3,000円程度
【おすすめの飲み方】
ストレート、ロック、ハイボール
「ニッカ フロンティア」は、スモーキーさが特徴のジャパニーズウイスキーです。
本来、ニッカの「余市」がスモーキー系の代表格として知られていますが、現在はなかなか手に入りにくい状況です。その代わりとして、比較的入手しやすく価格も手頃な「ニッカ フロンティア」は、初心者がスモーキーウイスキーの世界に足を踏み入れる入り口として非常におすすめです。
「余市」をキーモルトに使用しており、ほどよい甘みやコクも感じられるバランスの取れた味わいが魅力です。ストレートはもちろん、ロックやハイボールでも美味しく楽しめます。
グレンフィディック12年(スコッチ)
シングルモルトの定番
迷ったらまずはこれを飲めばOK

【タイプ】
スコッチウイスキー(シングルモルト)
【価格帯】
4,000〜5,000円程度
【おすすめの飲み方】
ストレート、トワイスアップ、ロック
「グレンフィディック12年」は、スコッチウイスキーの中でも特に有名なシングルモルトの定番銘柄です。
フルーティで爽やかな香り、クセの少ないやわらかな味わいが特徴で、ウイスキー初心者でも非常に飲みやすい1本です。
リンゴや洋ナシのようなフルーツの香りの中に、ほのかな甘みと樽由来のバニラ感も感じられ、ウイスキーの「香りを楽しむ」面白さを体験するのに最適です。
シングルモルトとは何か?という基本を学ぶ意味でも最初の1本としておすすめできます。価格も比較的手頃で、スーパーや酒販店でも見つけやすいのも嬉しいポイントです。
ラフロイグ(スコッチ)
強烈な個性を持つピート香
一度は体験しておきたいウイスキー

【タイプ】
スコッチウイスキー(シングルモルト)
【価格帯】
5,000〜6,000円程度
【おすすめの飲み方】
ストレート、トワイスアップ
「ラフロイグ」はスコットランドのアイラ島を代表するシングルモルトウイスキーです。
特徴はなんといっても、強烈なピート香(スモーキーさ)で、正露丸のような香りと表現されることもあります。
この独特の香りと味わいは、ウイスキー初心者にとっては衝撃的かもしれませんが、一度体験しておく価値のある個性的なウイスキーです。
好き嫌いがはっきり分かれるタイプですが、ハマる人は「これぞアイラ!」と魅了されます。初心者が試す場合は、まずは小瓶で買ってチャレンジするのがおすすめです。
ピートの奥にはほんのりとした甘さや海のような塩気も感じられ、じっくりと楽しむと新たな発見がある銘柄です。
メーカーズマーク(バーボン)
赤い蝋のボトルが目印
バーボン入門にぴったりの一本

【タイプ】
アメリカンウイスキー(バーボン)
【価格帯】
3,000〜4,000円程度
【おすすめの飲み方】
ハイボール、ロック、水割り
「メーカーズマーク」はアメリカ・ケンタッキー州産のバーボンウイスキーです。
赤い蝋で封がされたボトルがとても印象的で、ウイスキーに詳しくなくても、一度は見たことがあるという人も多い銘柄です。
ちなみに、バーボンはアメリカンウイスキーの一種で、アメリカを代表するスタイルです。
メーカーズマークの最大の特徴は、そのまろやかな甘みと優しい飲み口。
原料にライ麦ではなく冬小麦を使用しており、バーボン特有のガツンとした刺激が少なく、初心者でも飲みやすい仕上がりになっています。バニラやキャラメルのような香りも感じられ、バーボンらしい甘やかな風味をしっかり楽しめます。
ハイボールにしても美味しく、ロックや水割りでも飲みやすい万能型の1本です。バーボンウイスキーの入門にぴったりの銘柄と言えるでしょう。
初心者におすすめのウイスキーの飲み方
ウイスキーは飲み方によって印象が大きく変わります。ここでは、私自身の体験をもとに、初心者でも美味しく楽しめる飲み方を紹介します。
ロックとハイボールがおすすめ
まずおすすめしたいのがロックです。
私が最初にウイスキーを飲み始めたときも、ロックから始めました。
氷で冷やすことでアルコール感が和らぎ、口当たりがまろやかになります。コツは「唇を濡らすくらいの少量をゆっくりと飲むこと」。
そうすることで、ウイスキーの香りや味わいの変化をじっくりと楽しめます。
氷が溶けていくことで少しずつ味が変わっていくのもロックならではの楽しさです。
次におすすめなのがハイボールです。
炭酸水で割ることで爽快感が加わり、非常に飲みやすくなります。
食事とも合わせやすく、知多やメーカーズマークのようなクセの少ないウイスキーとは特に相性抜群です。
さらに、ストレートでは口に合わなかったウイスキーでも、ハイボールにすることで美味しく飲めることが多いのも魅力です。初心者にとっては失敗しにくい飲み方と言えます。
トワイスアップや水割りはおすすめしない
一方で、よく初心者向けとして紹介されるトワイスアップや水割りについては、個人的にはあまりおすすめしません。
たしかに加水することでアルコールの刺激は減りますが、同時に味も薄くなるため、むしろ物足りなく感じることがあります。
ウイスキーにまだ慣れていないと、逆に「薄くて美味しくない」と感じてしまうかもしれません。
無理に薄めすぎず、まずはロックやハイボールでウイスキーの楽しさを体験するのが良いと思います。
余ったウイスキーの活用法
ウイスキーを買ったものの、口に合わなかったり飲みきれずに余ってしまうこともあります。
そんなときは無理にそのまま飲まず、アレンジして美味しく活用するのがおすすめです。
料理に使う
余ったウイスキーの定番の活用法が、料理に使うことです。
煮込み料理やソース作りに少量のウイスキーを加えると、樽由来の香りやコクが加わり、ひと味違った仕上がりになります。
特に豚の角煮やビーフシチューなどの肉料理とは相性抜群です。ウイスキーのバニラやキャラメルのような香りが、肉の旨味や脂とよく馴染んで奥行きのある味わいになります。
また、スイーツ作りにも活躍します。
パウンドケーキやガトーショコラなどに少量加えるだけで、香り高く風味豊かな大人のスイーツに仕上がります。
カクテルにして飲む
そのままでは飲みにくかったウイスキーも、カクテルにアレンジすることで美味しく消費できます。
特におすすめなのがジンジャーエール割りやオレンジジュース割りです。炭酸や果汁で割ることでクセやアルコール感がやわらぎ、ぐっと飲みやすくなります。
さらに、ミルクやコーヒーに少量加えるアレンジも相性が良く、デザート感覚で楽しめます。クセの強いウイスキーでも、アレンジ次第で新しい美味しさを発見できるのがカクテルの魅力です。
小瓶に移してシェアする
飲みきれずに余ったウイスキーは、小瓶に詰め替えて保存しておくのもおすすめです。酸化を防げるだけでなく、保管スペースも取らずに済みます。
また、友人や家族に少量ずつお裾分けして「このウイスキーどうだった?」と感想をシェアするのも楽しい使い方です。特に山崎や白州などの高級ジャパニーズウイスキーは、小瓶に小分けしてプレゼントするのにもぴったりです。
さらに、飲み比べ用のサンプルとして少しずつ残しておけば、自宅でのテイスティングもより楽しくなります。
おわりに
ウイスキーは敷居が高いと感じる方も多いかもしれませんが、自分に合った銘柄や飲み方を見つければ、思った以上に身近で楽しいお酒です。
今回紹介したウイスキーを参考に、まずは一杯から気軽に試してみてください。きっとお気に入りの一本が見つかるはずです。