ウイスキーとブランデーの違いを徹底解説!おすすめ銘柄も紹介

お酒の知識
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ウイスキーとブランデーの違いとは?

ウイスキーとブランデーは、どちらも製造工程で蒸留(液体を加熱してアルコールや香気成分を分離する工程)を行うので、蒸留酒に分類されます。

色が酷似しているので、売り場が分かれていなければ見分けがつかない人もいるのではないでしょうか。

しかし、原料や製造方法、味は大きく異なり、それぞれに独自の魅力があります。そんなウイスキーとブランデーの違いを詳しくご紹介します。

原料の違い

ウイスキーは、大麦やトウモロコシなどの穀物を原料とします。
原料の組み合わせによってモルトウイスキー(原料:大麦)、グレーンウイスキー(原料:大麦以外の穀物)、ブレンデッドウイスキー(モルトとグレーンの混合)に大別されます。

ブランデーは、ブドウやリンゴなどの果実を原料とします。
特に、ブドウを使ったものが最も一般的で、これが『コニャック』や『アルマニャック』といった特別な種類のブランデーに分類されます。

製造方法の違い

ウイスキーの製造工程は以下の通りです。

  1. 製麦(せいばく)
    大麦を発芽させて、酵素を活性化させる工程。
  2. 糖化(とうか)
    発芽した大麦を温め、水と混ぜて糖分を抽出する工程。
  3. 発酵(はっこう)
    糖分に酵母を加え、アルコールを生成する工程。
  4. 蒸留(じょうりゅう)
    加熱してアルコールや香気成分と水を分離し、濃縮する工程。
  5. 熟成(じゅくせい)
    樽で数年から数十年かけて風味を深める工程。
  6. 調合(ちょうごう)
    熟成後のさまざまな原酒をブレンドして、製品として完成させる工程。

ブランデーの場合、果実を原料しているため、製麦と糖化が不要です。代わりに果実の粉砕と搾汁の工程が入ります。

味の特徴

ウイスキーの味わいは、使用する原料や熟成させる樽の種類、製造過程によって大きく異なります。一般的に以下のような特徴があります。

  • スモーキーさ
    特にスコッチウイスキーで見られる、ピート(泥炭)を使った独特の煙の香りが特徴。
  • バニラやカラメルの甘味
    オーク樽での熟成によって得られる甘味やウッディな香り。
  • スパイシーさ
    特にバーボンウイスキーで感じられるシナモンやクローブのようなスパイシーな風味。

各地域や種類によって異なる風味が楽しめるのもウイスキーの魅力です。

ブランデーの味わいは、ブドウ等の果実を原料としたフルーティーな風味が特徴です。

  • フルーティーな香り
    特に熟成の浅いものでは、ブドウやリンゴなどの新鮮な果実の香りが強く感じられます。
  • バニラやハチミツの甘味
    熟成が進むと、樽の影響でバニラやカラメル、ハチミツのような甘味が加わり、より深い味わいに変化します。
  • 滑らかな舌触り
    熟成が進むことで口当たりがまろやかになり、スムーズな飲み心地が特徴です。

コニャックやアルマニャックなどの地域や熟成年数によっても味わいが大きく異なります。

安価で楽しめるスタンダードな銘柄

ウイスキー編

知多(ジャパニーズ)

知多はサントリーが誇るグレーンウイスキーで、軽やかで繊細な味わいが魅力です。

フルーティーで柔らかい口当たりは、ウイスキー初心者にも飲みやすく、特にハイボールでその爽快さが引き立ちます。ウイスキーをもっと日常的に楽しみたい人にぴったりです。

>>知多の実飲レビュー

ラフロイグ セレクト(スコッチ)

ピート(泥炭)を使った独特のスモーキーさが特徴のウイスキーです。

ラフロイグ特有の正露丸のような磯の強い香りは好き嫌いを分けますが、ウイスキーを知る上で、一度は飲むべきウイスキーです。

ジムビーム(アメリカン)

バーボンウイスキーの代表格で、バニラやキャラメルの甘さと心地よいスパイシーさが特徴です。

コストパフォーマンスが非常に高く、日常的に楽しめるウイスキーとして、世界一売れているバーボンウイスキーです。

>>ジムビームの実飲レビュー

カナディアンクラブ(カナディアン)

カナディアンウイスキーの定番で、非常にスムーズな飲み口が特徴です。キャラメルやバニラを思わせる甘い香りのなかに、ほんのりとしたアロマの香りを感じられます。

軽い口当たりで、ストレートでもハイボールでも楽しめるため、飲みやすさ重視の方におすすめです。

ジェムソン(アイリッシュ)

フルーティーでスムーズな味わいのアイリッシュウイスキーです。口に含むと青リンゴのような爽快感が広がります。

クセが少なく、ハイボールやカクテルにも相性が良いので、どんなシーンでも楽しめます。アイリッシュウイスキーを初めて試す方にも最適です。

ブランデー編

ヘネシー VS(コニャック)

ヘネシーは、世界5大コニャックの一つです。

ヘネシー VSは、フルーティーでスムーズな口当たりが特徴で、手頃な価格ながらコニャックらしい豊かな風味を楽しめます。カクテルベースにも最適です。

レミーマルタン VSOP(コニャック)

レミーマルタンは、ヘネシー同様に世界5大コニャックの一つです。

コニャックのスタンダードとして高評価のブランデーで、フルーティーな香りとまろやかな甘さが調和しており、価格以上の満足感があります。

カミュ VSOP(コニャック)

カミュは世界的にも知られるコニャックブランドで、VSOPはその中でも手頃な価格帯で楽しめる一品です。

フルーティーで柔らかい味わいが特徴で、カクテルベースにも適しています。

サンヴィヴァン VSOP(アルマニャック)

首をかしげたような可愛らしいボトルのデザインが特徴のブランデーです。

フルーティーさとスパイシーさのバランスが取れた味わいが特徴で、ドライフルーツやバニラ、カラメルの香りが広がります。柔らかい口当たりと、豊かな香りが長く続く後味が魅力です。

ブラー グランソラージュ(カルヴァドス)

リンゴを原料としたカルヴァドスの代表的な銘柄です。

爽やかなフルーツ感と熟成による深い味わいが楽しめ、フルーツ系のブランデーを試してみたい方にぴったりです。

一度は飲みたい高級な銘柄

ウイスキー編

山崎12年(ジャパニーズ)

日本を代表するシングルモルトウイスキーで、熟した柿や桃を彷彿とさせるフルーティーな香りとバランスの取れた味わいが特徴です。

日本のウイスキーの歴史を代表する一本で、ウイスキー通には欠かせない存在です。

ザ マッカラン18年(スコッチ)

スペイサイドモルトの王者とも呼ばれるウイスキーです。

シェリー樽での長期熟成によるフルーツやスパイス、オークの風味が調和したリッチな味わいで、特別な時に飲みたい贅沢な一品です。

I.W.ハーパー12年(アメリカン)

バーボンウイスキーの中でも優雅でまろやかな口当たりが特徴の高級銘柄です。

世界初の長期熟成バーボンとして、その後のプレミアムバーボンの先駆者的な存在です。12年の熟成によって生まれるキャラメルやバニラの豊かな甘みは、世界中のウイスキーファンに人気です。

カナディアンクラブ20年(カナディアン)

良質のオーク樽に20年以上長期熟成されたカナディアンウイスキーで、シルクのような滑らかさと複雑な風味が特徴です。

スムーズな飲み心地が好きな方には絶対に試してほしい一本です。

ブッシュミルズ 21年(アイリッシュ)

ブッシュミルズはアイリッシュウイスキーの中でも最も古い蒸留所の一つです。

21年熟成させたこのシングルモルトは、バーボン樽とシェリー樽での長期熟成を経て、複雑でリッチな風味が広がります。フルーティーなアロマと木樽の香ばしさが特徴です。

ブランデー編

レミーマルタン ルイ13世(コニャック)

『レミーマルタン ルイ13世』は世界最高級ブランデーとも称されるブランデーで、エリザベス女王に献上された実績があります。

1,200種もの原種をブレンドした複雑で深い香りが特徴で、一生に一度は体験したい特別な一本です。

ヘネシー XO(コニャック)

『ヘネシー XO』は、XOランクの中でも最も有名な銘柄の一つです。

濃厚で奥深い果実味とスパイスの調和が絶妙で、熟成されたコニャックの最高峰を体感できます。

マーテル XO(コニャック)

フルーティさと、スパイスをすりつぶしたような香、イチジクやクルミを彷彿させるまろやかな味わいが特徴の最高峰コニャックの一つです。

複雑な香りとともにバランスの取れた味わいが楽しめ、贅沢な時間を提供してくれます。

シャボー XO(アルマニャック)

高級アルマニャックの一つで、アルマニャック特有のスパイシーさと果実の風味が長期間の熟成によって深く調和しています。

非常にエレガントで、アルマニャックファンにおすすめです。

シャトー デュ ブルイユ XO(カルヴァドス)

カルヴァドス最良の産地と言われるペイドージュ地方で造られたブランデーです。

20年以上熟成されたカルヴァドスで、リンゴの爽やかさと樽の香りが絶妙に絡み合う、リッチで贅沢な一品です。

おわりに

ウイスキーとブランデーは、それぞれが持つ風味や製造プロセスから、異なる楽しみ方ができます。

本記事を通じて、両者の違いだけでなく、それぞれの銘柄に対する理解が深まったのであれば幸いです。

ウイスキーやブランデーを楽しむ際には、価格や種類に関わらず、個々の味わいをじっくりと感じながら自分に合った一本を見つけてください。

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