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【完全ガイド】ビールの種類を徹底解説|エール・ラガー・代表スタイル5選

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ビール類
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「ビールって全部似てる気がする…」
と思ったことはありませんか?

実はビールには発酵方法の違いや、味・香り・色の異なる100種類以上のビアスタイルが存在します。この記事では、ビールの種類(スタイル)の違いや特徴を初心者にもわかりやすく解説。

「エールとラガーの違いがわからない」
「おすすめのスタイルが知りたい」
という方に向けて、代表的な5種類を丁寧に紹介します。

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ビールの基本分類:エールとラガーの違い

エールビールは「上面発酵」
ラガービールは「下面発酵」
で造られます。

エールビールの特徴

エールビールは、発酵後に酵母が液面に浮かぶ「上面発酵」によって造られます。酵母は粒子が非常に小さいため、発酵中に生成される二酸化炭素の上昇気流で液面に運ばれます。

上面発酵酵母は、高温(15〜20℃)で短時間(3〜5日)で発酵します。その結果、発酵の過程で多くの副産物(エステルなどの香味成分)が生成され、香り高い豊潤な味わいになります。

ラガービールの特徴

ラガービールは、発酵後に酵母が底に沈澱する「下面発酵」によって造られます。下面発酵に使われる酵母は、酵母同士が結合して塊になる性質があるため、液面に浮き上がらず、底に沈殿します。

下面発酵酵母は、低温(約10℃)でゆっくり(7〜10日間)発酵するため、発酵の過程で生成される副産物(エステルなどの香味成分)が少なく、すっきりとした味わいになります。

低温で発酵するため雑菌の繁殖が少なく、品質を管理しやすいというメリットがあります。そのため、大量生産に向いており、日本のビールはラガービールが主流となっています。代表的な銘柄だと、アサヒスーパードライサッポロ黒ラベルが該当します。

ビアスタイルとは?

ビアスタイルとは、味・香り・色・度数などによるビールの分類方法のこと。世界中に100種類以上あり、日本地ビール協会やアメリカのBrewers Associationがガイドラインを公開しています。

ここでは覚えておきたい代表的なスタイルを5つ紹介します。

代表的なビールスタイル5選

1. ピルスナー(ラガービール)

ピルスナースタイルのビールイラスト

チェコ生まれの爽快系ビール。

ジャーマンスタイル・ピルスナーは明るい黄金色、きめ細かく純白な泡、爽やかな味わいが特徴です。

世界で最も普及しているビアスタイルであり、日本のビールの多くがこのスタイルです。

〈ピルスナー(ジャーマン)の詳細〉

  • 種類:ラガービール
  • 発酵前の麦汁の比重:1.044〜1.052
  • 発酵後の麦汁の比重:1.006〜1.012
  • アルコール度数:4.5〜5.3%
  • ビタネスユニット:25〜50IBU
  • 色度数:3〜4SRM(6〜8EBC)

2. シュバルツ(ラガービール)

シュバルツスタイルのビールイラスト

シュバルツはドイツのバイエルン地方で誕生した黒ビールです。

ローストモルト(黒く焦げるまで焙煎した麦芽)による香ばしさが特徴で、見た目よりも軽やか。チョコやコーヒーのような風味も楽しめます。

〈シュバルツの詳細〉

  • 種類:ラガービール
  • 発酵前の麦汁の比重:1.044〜1.052
  • 発酵後の麦汁の比重:1.010〜1.016
  • アルコール度数:3.8〜4.9%
  • ビタネスユニット:22〜30IBU
  • 色度数:25〜40SRM(50〜80EBC)

3. スタウト(エールビール)

スタウトスタイルのビールイラスト

アイルランド発祥の黒ビール

シュバルツと同様、原料にローストモルト(黒く焦げるまで焙煎した麦芽)を使っていますが、スタウトは上面発酵で造られており、香り高さと、深いコク、ロースト感のある味わいが魅力です。

〈スタウトの詳細〉

  • 種類:エールビール
  • 発酵前の麦汁の比重:1.038〜1.048
  • 発酵後の麦汁の比重:1.008〜1.012
  • アルコール度数:4.0〜5.3%
  • ビタネスユニット:30〜40IBU
  • 色度数:40+SRM(80+EBC)

4. ペールエール(エールビール)

ペールエールスタイルのビールイラスト

イギリス発祥ののエールビールです。

「ペール」は英語で「淡い」を意味します。
当時のエールビールは濃い色や濁った色が主流であり、それらと比べて淡い色合いだったため、ペールエールと名付けられました。

ホップのフルーティーな香りと、モルトの甘みがバランスよく感じられるのが特徴。派生にIPAがあります。

〈パールエールの詳細〉

  • 種類:エールビール
  • 発酵前の麦汁の比重:1.040〜1.056
  • 発酵後の麦汁の比重:1.008〜1.016
  • アルコール度数:4.4〜5.3%
  • ビタネスユニット:20〜40IBU
  • 色度数:5〜12SRM(10〜24EBC)

5. IPA(エールビール)

IPAスタイルのビールイラスト

イギリスからインドへの輸出時の腐敗防止を目的に開発された、ホップを大量に使用したビアスタイル。

ホップ由来の苦味が強いビール。柑橘系の香りやフルーティーさが特徴で、アメリカンスタイルが世界的に人気。

〈IPAの詳細〉

  • 種類:エールビール
  • 発酵前の麦汁の比重:1.060〜1.070
  • 発酵後の麦汁の比重:1.010〜1.016
  • アルコール度数:6.3〜7.5%
  • ビタネスユニット:50〜70IBU
  • 色度数:4〜12SRM(8〜24EBC)

まとめ|ビールの違いを知ると選ぶのが楽しくなる

発酵方法やスタイルによってビールの味わいは大きく異なります。自分に合ったビールを見つけるために、今回の知識をぜひ役立ててください。

ビールの世界は奥深く、知れば知るほど楽しさが広がります。乾杯の一杯が、もっと豊かな体験になりますように。

▼ビールの製造工程を徹底解説▼

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