日本酒好きなら一度は目にする「原酒」という言葉。
「原酒ってなに?」
「割ってないってどういう意味?」
と疑問に思ったことはありませんか?
本記事では、味の違いや飲み方、筆者の体験談を交えて、日本酒の原酒について詳しく解説します。
原酒とは?定義と製造過程から理解する
日本酒づくりにおける「割水」とは?
日本酒は通常、アルコール度数を15%前後に調整するため、「割水(加水)」と呼ばれる工程で水を加えます。
この工程により、飲みやすくマイルドな口当たりになります。
原酒はこの「割水」をしていない酒
「原酒」とは、割水を行わずに瓶詰めされた日本酒のこと。
つまり、仕込みが終わったままの“水で割ってない状態の日本酒”です。アルコール度数は17〜20%程度と高めで、しっかりとした旨みやコクが感じられるのが特徴です。
原酒と生酒の違い
原酒が“水で割ってない状態の日本酒”であるのに対して、生酒は“火入れ(加熱処理)をしていない状態の日本酒”です。
一般的な日本酒は、残存する微生物を殺菌するために加熱処理を行いますが、生酒は加熱せずにフレッシュな状態で瓶詰めされます。
なお、割水も火入れもしていない日本酒を「生原酒」といい、フレッシュで濃厚な味わいに仕上がります。
▼日本酒の製造工程をわかりやすく解説▼
原酒の味わいの特徴とは?
原酒の最大の特徴は、加水を行っていないために生まれる濃厚で力強い味わいです。
アルコール度数が一般的な日本酒よりも高く、17〜20%ほどあるため、飲みごたえがあり、米の旨みや甘み、コクをダイレクトに感じられます。香りも豊かで、口に含んだ瞬間に広がるボリューム感は原酒ならではの魅力です。
以前、八海山の原酒を飲んだ際は、香り高いフルーティーな味に驚かされた記憶があります。